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「Sometimes things happen for a reason.」その1(「ナイト&デイ」より)

MY DVD:「ナイト&デイ:KNIGHT AND DAY(2010年劇場公開)」発売元:20世紀フォックスホームエンターテイメント株式会社 FDDC-41778

今度の映画は活劇エンターテイメント。
私たちは、兵士。戦う兵士。街中の戦う兵士。まるで、かつての火曜サスペンス劇場の「聖母たちのララバイ」。いえ、そうではなくて、実際の人生では傷ついた獣かも知れません。そんなくじけそうで踏ん張っている気持ちを代弁してくれてる、なんて思っているのは私だけかも知れませんが、好きな歌に、2006年「つま恋」のステージで、吉田拓郎と中島みゆきが歌った、「永遠の嘘をついてくれ」というものがあります。(当時、ハイビジョン放送をBlue-Ray DVDではなく、まだHD ビデオテープで録ってましたね。)
「傷ついた獣たちは最後の力で牙をむく
放っておいてくれと最後の力で嘘をつく
嘘をつけ永遠のさよならのかわりに
やりきれない事実のかわりに

たとえ 繰り返し何故と尋ねても
振り払え風のようにあざやかに
人はみな望む答えだけを
聞けるまで尋ね続けてしまうものだから
君よ 永遠の嘘をついてくれ
いつまでもたねあかしをしないでくれ
永遠の嘘をついてくれ
出会わなければよかった人などないと笑ってくれ」

ちょっと強引ですが、今度の物語は、嘘と分かってても、何度も見たくなる物語でした。
「knight」は騎士道に沿って生きる騎士。一方「night and day」は、「昼も夜も、四六時中」。まあ、「昼も夜も騎士道」ってところでしょうか。
とても有能で、なんでも解決してしまうスパイ、自称ロイは、しかしトラブルの中にあった。そこにごく普通の女性、ジューンが巻き込まれてしまう。ところが、その彼女が非日常に目覚めてゆき、スパイもびっくりという活躍を。徹底した痛快エンターテイメントでありました。
なにしろ、とても小さいが世紀の大発明品を巡っての大活劇が展開されるのに、なぜか善良なるロイは、ジューンとジューンの妹の結婚式をないがしろにしないのであります。
一方、ジューンは自分より妹のことを優先するタイプのお姉さん。事件に巻き込まれて、パニックの上にパニック。しかし、これまた善良なるお姉さんのジューンは、ひとたびロイの心を知るなり、猛然と突き進むのでありました。さあ、どこまで行ってしまうのか。

物事の理由
ジューンは自動車の修理工だった父譲りの腕で、かたみの車を組み上げて、妹の結婚祝いにしようと、車のがらくたから、なんとかパーツを手に入れて、飛行機で家に帰るところ。しかし、待ち受けていたのは、組織がロイのために、巧妙にワナを仕組んでいるフライト。ロイは組織から裏切り者として追われていたのである。それとは知らないジューンは、ただ空席がないと断られます。なんとか乗せてもらおうとするジューン。
ロイはそれとなく、危険を伝えるのですが。ロイのそのあまりに遠回しで、ソフトな言い方は、後ほどジューンから非難されるのであります。
「物事には理由があるんだ。」(日本語字幕より)
「Sometimes things happen for a reason.」(英語字幕より)
確かに、「物事は、時に理由があって起こるんだ。」は、「この飛行機に乗らない方が身のためだ。」や「この飛行機に乗ると、殺されるかも知れない。」という風には聞こえませんよね。

Someday/いつの日か
逆に、ロイと言葉を交わしたジューンを不審人物と思い込んだ組織の策略で、問題のフライトに乗ることになってしまったジューン。ロイの心配をよそに、妹の婚礼を控え、ジューンは姉としての喜びを胸に、亡き父から受け継いだような、自分の想いを語るのでした。
「私の夢なのよ。パーツを取り付け、思ってるの、走り続け、南米の最南端まで行きたいわ。」
「ケープ・ホーン。」
「そう。」
「美しい島がある。海賊の島。”いつか”は危険な言葉だ。」
「危険?」
「”永遠に実現しない”と同じ。」(日本語字幕より)
「I used to think that someday, when the last part went in, I would just climb into that GTO and start it up. Just drive and drive and drive, and just keep driving until I got to the tip of South America.」
「Cape Horn.」
「Yeah.」
「There's beautiful islands down there.」
「Yeah?」
「Pirate islands. Yeah, "someday." That's a dangerous word.」
「Dangerous?」
「It's really just code for "never."」(英語字幕より)
<語句のおさらい>
「used to 」は、なんと助動詞として、「以前はよく~したものだった」。
「someday」は「いつか、いつの日にか」。夢を語るときに、口語表現でも良く使われるようです(「アメリカ口語表現辞典」より)。ディズニー映画、「白雪姫」で有名な「いつか王子様が / Some day my prince will come」もこの表現ですね。
「go in」には、「〈機器などが〉取り付けられる」意味もあるんですね。
「climb」は「(苦労して)はう、もぐり込む」意味があります。「climb into」で「努力して(服などを)着る」意味をもちます。ここでは、車に乗り込むということになりましょうか。
「GTO」は「イタリア語の「Gran Turisumo Omorogata」、即ちモータースポーツにおけるGTカテゴリとして公認された車」という意味だそうです。(ウィキペディアより)
「down there」の「there」は、ここでは「Cape Horn」。「down」は接続詞として使われています。「下手に、南へ」といった意味となります。
「pirate」は「海賊」。
「dangerous」は「危険な、危うい」。
「code」は名詞で、「符号、暗号」。別な言い方で、「コード化されたメッセージ」。つまり、「間接的に他の意味を表す語」となります。
<せりふのおさらい>
「よく思ったものよ。いつの日か、最後のパーツを取り付けたら、GTOに乗り込んで走らせるの。ただ走って、走って、走り続けて南アメリカの先まで走り続けるの。」
「ケープ・ホーン。」
「ええ。」
「あの先には美しい島がある。」
「そう?」
「海賊島だ。ただ、”いつの日か”は危険な言葉だ。」
「危険?」
「まさに、”決してしない”の暗号のようだ。」
この映画では、「someday」がキーワードとなっています。物語の最初で、ジューンの「someday」はただ憧れるだけで終わるおとぎ話の象徴かのように、ロイによって揶揄されてしまったわけです。スパイっぽく、「code;暗号」って言い方になってますが。

クラッシュの翌日は
なんとまあ、恐ろしい事がいとも簡単に起こり、そして収まることでしょう。今後はずっとこの調子です。
一見大惨劇、実はロイ、大活劇・大活躍の飛行機事故の夜、ジューンはあろうことか、そのロイに薬を盛られて、意識を失います。翌日、ジューンは自宅でまるで何もなかったかのように目を覚まします。が、平和は長く続きません。日常はすぐに崩壊。しかも、ロイの言葉通りに、FBI捜査官と名乗る男達に取り囲まれます。
捜査官と名乗る男が”安全”を口にし出したら危険という、ロイの忠告が事実なら、ジューンは、殺されるか幽閉されるか、とっても危険な立場。しかし、とんでもない方法でロイは現れ、ジューンを救います。しかし、それでもロイから逃げるジューンを、ロイは強引に捕まえます。
車を止めろと、ジューンは言い続けるのですが、ロイは、ジューンに話しかけます。
「昨夜、警告したはずだよ。あの便に乗るなって。」
「いつ?」
「”物事には理由がある”と言ったろ。」
「それ、警告? どこが警告なのよ。はっきり分かるように言ってよね。”ジューン、この便に乗ると死ぬよ”って。FBIといれば、安全だったかも。」
「本気か?」(日本語字幕より)
「I'm not one of those "I told you so" kind of guys, but I did warn you to stay off the plane last night.」
「When?」
「Well, when I said, "Sometimes things happen for a reason."」
「That's not a warning. That's not a warning, Roy! That's like a needlepoint expression or a bumper sticker. Next time, try, "June, if you get on this plane, you will fucking die!" You know, Roy, maybe they meant it when they said that I would be safe.」
「You really mean that, June?」
「Yeah!」(英語字幕より)
<語句のおさらい>
「warn」は、「you」を目的語に持って、他動詞として「警告する」。
「stay off」も、ここでは「the plane」を目的語に持っており、他動詞として「遠ざけておく」の意。
「a needlepoint expression」は、「刺繍」と「表現」で、「刺繍表現」。これは、「刺繍」のようにエレガントでやさしい「表現」ということだと思います。
「bumper sticker」は、「車のバンパーに貼られているようなステッカー」となります。想像の範囲ですが、「誰も気に留めない」くらいの意味だと思います。先の「a needlepoint expression」とともに、ジューンのユニークな思いつき表現だと言えそうです。
「fucking」は、形容詞・ときには副詞として使用され、「〔怒り・苛立ちを表して強意的に〕いまいましい[く]、ひどい[く]」などの意味に使われます。
「You know, Roy, maybe they~」の「they」はジューンを取り囲んだ、「FBI捜査官」を名乗る男達のこと。
「meant」は「mean」の過去形。「mean」は「(本気で)~するつもりである」言う意味を持つ場合があります。
<せりふのおさらい>
「僕は、”だからそう言っただろ”と言うようなタイプのやからではないけど、夕べは飛行機からは遠ざかるよう警告したろ。」
「いつ?」
「そう。こう言ったときさ、”物事は、時に理由があって起こるんだ”ってね。」
「それは警告じゃないわ。警告じゃないわよ、ロイ。そんなの刺繍に表現されたものか、バンパーステッカーの文字と同じよ。次からはね、こう言いなさい、”ジューン、この飛行機に乗ると、ぶち殺されるぜ!”って。ねぇ、ロイ、彼らが私は安全と言ったとき、彼らは本気だったかも。」
「それ、ほんとに本気? ジューン。」
「そうよ。」
ジューンは、ついに本音を言ってしまうのであります。
観てるこっちは、トム・クルーズがこの立ち振る舞いで、嘘言ってるはずないんだけどなーって、感じてるわけなんですけどね。
続きはまた、次回に。

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