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「 You are not in Kansas anymore. 」(「アバター」より)

MY DVD:「アバター:AVATAR(2009年公開)」発売元:20世紀フォックスホームエンターテイメントジャパン FXXA-39603

久しぶりです。
今回から当面少しずつ筆を進めることにします。そこで、「ドライビング・ミス・デイジー」は少し世話のやける作品なので、「アバター」にしてみました。
「アバター」はもはや、改めて説明するまでもない作品です。私も3Dという声に惹かれて、映画館に行きました。

映画の冒頭で、主人公ジェイク・サリーが宇宙に呼び出された事情が説明されます。
やがてこの物語の舞台である、パンドラという星にサリーが降り立つところが映し出されます。
しかし、サリーは脊髄の損傷で両足が麻痺しているのが映像で知らされます。軍人として降り立ったように見える彼の車いす姿は、奇異なこととして認識されるはずです。
そして彼が最初に訪れるのは、やはり今降り立った、この星には新米の軍人たちの集まりの中でした。彼はひとり遅刻しながら、いかつい顔した大佐の話を聞く、緊張に満ちた他の軍人たちとは違って、どこか穏やかな表情でそれを聞くのでした。

この星の名はパンドラ。パンドラ(Pandora)はギリシャ神話に出てきます。「火の使用を知った人間を罰するためにゼウス(Zeus)が地上に降ろした最初の女性」となっています。より知られているのは「パンドラの箱:pandora's box」の方だと思います。この箱は、ゼウスからパンドラに贈られた箱のことで、約束を破りふたを開けると、あらゆる悪事不幸が地上に広がり、最後に希望だけが残ったとされるものです。こうしたことから、「pandora」には「諸悪の根源、思いがけない災いの根源」という意味がついています。

クオリッチ大佐の声が聞こえてきます。
「ここは地球ではない。お前らが着いた星はパンドラだ。」(日本語字幕より)
「You are not in Kansas anymore. You are on Pandora, ladies and gentlemen. 」(英語字幕より)

「You are not in Kansas anymore.」は、「オズの魔法使い」でドロシーが竜巻に巻き込まれた後、まったく違った世界に来たことを感じたときに最初に言うセリフから来ているようです。「Toto, I have a feeling We're not in Kansas anymore.:トト、ここはカンザスじゃないみたいよ。」とドロシーは腕に抱えた犬のトトに語りかけます。「We're not in Kansas anyumore.」は、「田舎から都会に出てきたときや状況が一変したときに《おどけて》用いる」となっています。いわゆる決まり文句となっているわけです。
面白いことに、あれだけ世界中でヒットしたSF映画なんですが、アメリカの話なんですね。少なくともクオリッチ大佐は古きアメリカ人気質を持っているということでしょうか。そして、アメリカの多くの観客、そして多くの映画ファン、「オズの魔法使い」ファンたちは、この映画でこのセリフをパンドラでの第一声として聞くとき、彼らが「オズの魔法使い」を見た人間であることを気づかされ、映画にリアリティを感じたのかも知れません。
また、おとぎ話が始まるのだと、心のどこかで感じてたのかも知れませんね。

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