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「I didn't expect to find you in one piece.」(「ドライビング・ミス・デイジー」より、その3)

MY DVD:「ドライビング・ミス・デイジー:Driving Miss Daisy(1989年製作)」発売元:ジェネオンエンタテイメント株式会社 GNBF-7310
MY BOOK:「DRIVING MISS DAISY BY ALFRED UHRY」DRAMATISTS PLAY SERVICE INC.

前回お話したお店の視聴コーナーで先に手に取ったのは、「Eric Alexander Quartet / Chim Chim Cheree」でした。もう長いことテナー・サックスを聴いてませんでした。「tribute to John Coltrane;ジョン・コルトレーンに捧ぐ」となってましたが、重たい内容のコンセプトではなさそうで、テナー・サックスの音を十分に聞かせながら、軽快に演奏してるので聞きやすく、お気に入りの一品となりました。

では、「ドライビング・ミス・デイジー」の3回目。
今回もできる範囲で、戯曲を参考に映画のセリフを辿ってみました。また、戯曲に表現された、ホークのなまりはそのまま記述しました。

サケ缶1コの証拠
「ママ、何事だい?」
「彼が現れる時に、お前にいて欲しかったのよ。」
「ホークの事?」
「盗みを働いてるんだよ。」
「彼が? 本当かい?」
「証拠があるから言うんだよ。」
「証拠?」
「これだよ。ゴミ箱の中に、捨ててあったんだよ。」
「サケ缶を1コ、盗んだ?」
「やっぱり、私のにらんだ通りよ。信用できないから、数を数えていたの。まず銀食器とナプキンを数えて、食品棚を見たの。そしたら案の定、なかったのよ。あそこのサケ缶が.。彼が盗んだのよ。3コ、1ドルで9コ買ったのに、8つしか…」
「なるほど。3コ1ドルのサケ缶のために、僕を呼びつけたわけだ。10ドル置いていくよ。好きなだけ買うがいい!」
「私の話が何も分かってないんだね! 盗みの話をしてるんだよ!」
「サケ缶1コ?」
「うちのサケ缶だよ。食事は、ちゃんと与えてる。黒人はまるで子供と同じ。欲しいと思ったらすぐ手を出す。彼はきっとこう言うわ。”私は何も知りません”。プライバシーのない家に住むのはご免だわ! お前はいつも彼の味方!」
「自分で車を運転するなら、保険会社と交渉を! 市電でもタクシーでも、お好きなように! 僕はもう手を引くよ。」
「ブーリーったら!」(日本語字幕より)

「I didn't expect to find you in one piece.」
「I wanted you to be here when he comes. I wanted you to hear it for yourself.」
「Hear what? What is going on?」
「He 's stealing from me!」
「Hoke? Are you sure?」
「I don't make empty accusations. I have proof!」
「What proof?」
「This! I found this hidden in the garbage pail under some coffee grounds.」
「You mean he stole a can of salmon?」
「Here it is! Oh I knew. I knew something was funny. They all take things, you know. So I counted.」
「You counted?」
「The silverware first and the linen denier napkins and then I went into the pantry. And the first thing that caught my eye was a hole behind the corned beef. And I knew right away. There were only eight cans of salmon. I had nine. Three for a dollar on sale.」
「Very clever, Mama. You made me miss my breakfast and be late for a meeting at the bank for a thirty-three cent can of salmon. Here! You want thirty-three cents? Here's a dollar! Here's ten dollars! Go ahead! Buy a pantry full of salmon!」
「Why, Boolie! The idea! Waving money at me like I don't know what! I don't want the money. I want my things!」
「One can of salmon?」
「It was mine. I leave him plenty of food every day and I always tell him exactly what it is. They like having little children in the house. They want something so they just take it. He'll never admit this. "Nome," he'll say. "I doan know nothing' bout that." And I don't like it! I don't like living this way! I have no privacy.」
「Mama!」
「Go ahead. Defend him. You always do.」
「All right. I give up. You want to drive yourself again. Go ahead and arrange it with the insurance company. Take your blessed trolley. Buy yourself an taxicab. Anything you want. Just leave me out of it.」
「Boolie...」(戯曲を引用)

「in one piece」には「〈物が〉完全な姿で、ばらばらにならないで」という意味があり、「〈人が〉(事故にあって)無事で、無傷で」という意味もあります。例えば次のような例文がありました。
「The gas stove exploded but he walked away all in one piece.:ガスストーブが爆発したが、彼はかすり傷一つ負わなかった。」
逆の意味で、「in [into] pieces:ばらばらになって」という成句があります。
ここでは、ミス・デイジーがあまりに大事だと騒ぎ立てるので、ブーリーが嫌みを言いながら入ってきたと考えていいようです。そのまま言葉通りに訳せば、
「(大事件の連絡だったので)あなたを身体がバラバラでなくて見つかるとは期待してなかった。」
となりましょうか。面白い言い方です。勉強になりました。
「empty」は「空の」が知られてますが、ここでは「内容のない、口先だけの」の意味のようです。
「accusations」は「告発、起訴事実」や「非難、言いがかり」。
「proof」は「証拠」。
「hidden」は「hide:隠す」の過去分詞。
「garbage」は「(台所・調理室から出る)生ゴミ」。
「pail」は「バケツ」。
「ground」は「grind:ひく、すりつぶす」の過去・過去分詞形。
「funny」には「おかしい」の他に、「疑わしい、あやしい」の意味もあります。
「count」は文字通り「カウントする、数える」。
「silverware」は「食卓用銀食器類」。
「linen」は「亜麻布」。また、「リンネル製品」ということで、「シャツ・テーブルクロス・シーツ・枕カバー・ナプキンなど」を意味するようです。
「denier」は「デニール」。
「napkin」は「ナプキン」。
「pantry」はパンをしまっておく所という語源を持っているようです。「食料品室、配膳室」というようです。
「corned beef」は「コーンビーフ」。「corn」には動詞として「塩漬けにして保存する」という意味があります。
「The idea!」は、もしくは「The very idea!」で「なんてばかな、とんでもない」。他にも、「The idea of it!」、「What an idea!」も同じ意味になるようです。
「wave」には「振り回す」の意があるようです。例として、「She waved the stick at me.:彼女は私に向かってつえを振り回した。」がありました。
「admit」は「認める、自白する」。
「privacy」は「プライバシー」ですね。詳しくは、「(他人から干渉されない)自由な私生活」という意味となるようです。
「blessed」は「すばらしい」の意味があります。「いまいましい」という意味にもなりますが。
「taxicab」は「タクシー」。「taxi(料金(税金)の請求)+ meter(計器)+ cab(タクシー)」が集まった「taximetercab」の短縮語だそうです。なるほど。
「leave out」には「除く、閉め出す」の意味があります。

「五体満足な姿を目にするのはかなわないと思ったけどね。」
「彼が来た時ここにいてほしかったのよ。自分自身で彼の言うことを聞いてもらいたくて。」
「何を聞くの? なにが起こってるの?」
「この私から盗みをしているわ。」
「ホークが? 確かなの?」
「口先だけの言いがかりじゃないわ。証拠がある!」
「どんな証拠?」
「これよ! ゴミバケツの中で碾いたコーヒー豆の下に隠されてたこれを見つけたの。」
「サケ缶1個を盗んだというわけ?」
「そうこれよ! 分かってたわ。なにかあやしいと思ってた。みなくすねていたのよ。そうよ。だから、私は数えてた。」
「数えてた?」
「まず銀食器とナプキン、そして食料品室に入ったわ。そして最初に目に入ったのが、コーンビーフの後ろの空白だったわ。すぐに分かったわ。サケ缶が8個しかなかったのよ。9個あったの。特価で3個で1ドルだった。」
「賢明なことで、ママ。僕から朝食を奪い、銀行での会合に間に合わなくさせた、それも33セントのサケ缶1個のために。さあ! 1ドルある! 10ドルある! お好きなように! 食料品室いっぱいのサケを買うがいいさ!」
「どうして、ブーリー! なんてバカな! 私が知りもしないかのように私に金を振り回して。金が欲しいんじゃないわ。私の物が欲しいのよ!」
「サケ缶1個?」
「これは私の物よ。彼には毎日たくさんの食料を取りおきしてるわ。それにいつもそれがなんであるかも伝えてるわ。彼らは家の中に小さな子供をかかえてるのと同じ。なにか欲しくなったら、ただ取ってしまうの。彼は決して認めないでしょう。”いいえ、奥様”、そう言うに決まってる。”そんなことまったく知りません”。こんなのは耐えられない! こんな生活はごめんだわ! プライバシーがないじゃない。」
「ママ!」
「すればいいわ。彼の弁護よ。いつもそう。」
「わかった。もういい。また運転したいんだ。どうぞ、保険会社と交渉すればいい。すてきな路面電車に乗ればいい。タクシーも呼べばいい。なんでも好きにしなさいよ。僕はもう関わらないから。」
「ブーリー...」

私は着替えるわ
「お前にちょっと話が…」
「分かりました。コートを脱いできます。奥様。昨日、お留守中に、棚のサケ缶を頂きました。”古くなった物は食べてよい”と。味が落ちていたので、新しいものを1コ買ってきました。棚に置いときます。」
「ありがとう。ホーク。」
「すぐまいります。」
「それじゃ、私は着替えるわ。じゃ、また。」(日本語字幕より)

「I'm afraid we have to have a talk.」
「Aye, aye, sir. Jes' lemme get out my coat. I'll be right back. Oh, Miz Daisy. Yestiddy when you out B.S.. I ate a can o' your salmon. I know you say eat the leff over pork chops, but they a kind of stiff. So I got stop by the Piggly Viggly this mornin and I got you another can. You want me to go put it in the pantry fo you?」
「Yes. Thank you, Hoke.」
「I'll be right wit you Mist' Werthan.」
「Well, I've got to get dressed now. Goodbye, son.」(戯曲を引用)

「I'm afraid 〜」って、「I'm glad 〜」の反対の表現のように使われますね。「喜んで〜します」とは対照的に、「イヤなんだけど〜、気が進まないだけど〜」って感じです。
「Jes' lemme get out my coat. 」は「Just let me get out my coat.」。
「yestiddy」は「yesterday」。
「o'」は「of」ではないかと思います。
「B.S.」は戯曲にありませんでした。戯曲ではその代わりに「with yo' sister」となってました。「B.S.」としたのは、「BayStone」と聞こえたからです。「Baystone」という金融会社は現在ありましたが、しかし、当時、地名なのか、建物なのか、会社なのか分かりませんでした。
「leff」は「left」のことのようです。「leave over」で「(食料など)を取り置きする」とありました。
「stiff」は総じて「固い」という意味になるようです。
「stop by」で「立ち寄る」。
「fo」は「for」。

「ちょっと話し合わなければならないことがあるんだ。」
「分かりました。コートを脱がさせてください。すぐに戻ります。ああ、ミス・デイジー。昨日、あなた様がベイストーンへ出かけたとき、あなたのサケ缶をいただきました。ポークチョップの取り置きを食べるよう言われたのは分かってます。でも、ちょっと固かったもので。それで、今朝ピグリー・ビグリーに寄って、1個買ってきました。食料品室においてよろしいでしょうか?」
「そうね。ありがとう、ホーク。」
「すぐに戻ります。ワサン様。」
「じゃあ、私、着替えなくちゃ。さよなら、息子よ。」

人はときに、とってもずるくなるときがありますよね。
では、また。

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